サーストン・ムーア(Thurston Moore)まとめ!経歴・プレイスタイル・代表作品など
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ニルヴァーナなど多くのオルタナ・ロックに影響を与え、80年代ノイズ・ロックの代表的なバンドとして君臨したソニック・ユース。
ギターとボーカルを担当したのがサーストン・ムーアです。
198cmという見上げる程の長身とジャズマスターから放つノイジーなサウンドは、それだけで強烈なインパクトですよ!
経歴
サーストン・ムーア(Thurston Moore)は1958年7月25日、アメリカ フロリダ州で生まれました。
本名はThurston Joseph Moore。
1970年代後半、ギター・オーケストレーションのグループで出会ったサーストンとリー・ラナルドが、サーストンの彼女だったキム・ゴードンを誘ってバンドの原型を作りました。
以降、時々ドラマーを入れ替えつつボーカリストが3人いるという変わったスタイルで活動。
2006年からはベーシストにマーク・イボルドも参加しています。
ソニック・ユースというグループ名は、好きだったMC5のギタリスト「フレッド・ソニック・スミス」と、サーストンが好きなレゲエのアーティストに多かった「ユース」という名前から付けました。
大きな意味はないそうで、あまり固執しておらず、違うバンド名を使ってアルバムを出すことも多くありました。
当初はアメリカよりもヨーロッパで評価が高く、長い間インディーズ・レーベルで活動していました。
イギリスではパブリック・イメージ・リミテッドのツアーの前座を務めたことがあります。
1988年、6枚目のアルバム『デイドリーム・ネイション』が評価され、メジャーに移行。
2006年に『ラザー・リップト』をリリースした後、再びインディーズへと戻り、2009年に『ジ・エターナル』をリリースしました。
Sonic Youth – Teenage Riot
ところで、ソニック・ユースというバンドが目を向けているバンドにはアンダー・グラウンドのバンドが多く、実力のあるアーティストをオーバー・グラウンドへと送り出すこともしばしばです。
ニルヴァーナやダイナソーJr.などもソニック・ユースが気に入ったバンドでした。
2013年、サーストンは妻でベース兼ボーカルのキム・ゴードンと離婚。
1984年に結婚し娘が1人いましたが、離婚の原因はサーストンの浮気と言われています。
結婚生活とバンド活動は関係ないとしつつも、現在バンドは休止状態です。
サーストン・ムーアはソニック・ユースの傍ら、ソロ活動なども行っています。
2013年には前年に組んだChelsea Light Movingのデビューアルバム『Chelsea Light Moving』を発表、また2014年にはソロアルバム『The Best Day』を発表しました。
楽器とプレイスタイル
ギター
主に使用しているのはフェンダー・ジャズマスターです。
「ジャズ」の名がつく割にはジャズよりもロックギタリストに人気で、サーストン以外にもダイナソーJr.のJ・マスシスなどが演奏しています。
大きなシングルコイルのピックアップでノイジーなサウンドが出しやすいこと、アーミングが滑らかなこと、ブリッジ以降の高音が容易く出せるといった特徴があります。
機材
アンプはPeavey RoadmasterとMarshall 1960 Leadを使用。
エフェクターはいくつか所持しているようですが、特にグランジでは定番の「黒マフ」ことElectro Harmonix Big Muff(ロシア製)とJim Dunlop Fuzz Face、一番のお気に入りとみられるSitori Sonics Harem Fuzzの3つのファズを使い分けています。
場合によっては全てオンにしていることもあります。
ノイジーでカオスな彼のサウンドに欠くことができないアイテムです。
Sonic Youth – Sugar Kane
プレイスタイル
サーストンが中心になって作られるソニック・ユースの曲の多くには変則的なチューニングが用いられています。
時に3本のギターがそれぞれ違う変則的チューニングの場合もありますが、メロディと分離せずただのノイズにもならずに曲として完成している点がソニック・ユースらしさといえます。
さらに、サーストンはライブ中に楽器を踏みつけたり投げつけたりし、それによって出る音さえも曲の一部にしてしまいます。
Sonic Youth – Little Trouble Girl
曲によって変わるチューニングやギターの破壊といったことから、ライブ中にも何本かギターを用意しているようですが、それだけでは補えない部分としてチューニングの時間は長くとられます。
彼らのライブを「チューニングを見るもの」というファンもいるそう。
「エレキ・ギターを聴くこと」は「ノイズを聴くこと」と言うサーストン・ムーアですが、他にもエフェクターを使ったりハウリングを利用したり、オリジナルのコードを考えたりなど様々な手法でポップさと混沌としたサウンドを併せ持ったサウンドを作り上げています。
メジャーとは相反する彼の音楽ですが、その立場だからこそ、ギターノイズだけの曲や変則的なコード、アートな作品など実験的な曲を作り続けられるのでしょう。
代表作品
デイドリーム・ネイション(1988年)
6枚目、インディー時代の集大成といえるアルバム。
英米のインディー・チャートで1位を獲得した「ティーンエイジ・ライオット」などを収録しています。
ソニック・ユースが気になり始めたら、まずこのアルバムを聴いてみるといいかもしれません。
2007年には本作に未発表ライブ音源やボーナストラックを追加したデラックス・エディションが発売されました。
Goo(1990年)
メジャー移籍後初のアルバム。
本作も高い評価を得ていますが、前作のデイドリーム・ネイションに比べるとポップに作られたものが多いかもしれません。
日本版には4曲のライブ音源が収録されています。
エクスペリメンタル・ジェット・セット、トラッシュ・アンド・ノー・スター(1994年)
このアルバムを収録していた期間、サーストンの妻、キム・ゴードンは妊娠していました。
ソニック・ユースらしいノイズとメロディが特徴の1枚。
2曲目の「ブル・イン・ザ・ヘザー」はアメリカでシングルチャート13位となり、バンド史上最も高いセールスを記録しました。
彼らに対する世間からのイメージを決めた、ソニック・ユースの顔ともいえるアルバム。
Demolished Thoughts(2011年)
ベック・ハンセンがプロデュースした、サーストン・ムーアのソロアルバム。
全作品をサーストンが書き下ろしています。
ソニック・ユースと違う、アコースティックな仕上がりです。