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エルヴィス・プレスリーやリトル・リチャードなどと並び、ロックンロールの創始者のひとりと数えられるチャック・ベリー。
ロックの殿堂入りの際には、「創始者に一番近い存在」とされました。
また、ジョン・レノンは「ロックンロールに別の名前を与えるとすれば、それはチャック・ベリーだ」とさえ発言しています。
どれほどの人が「ロール・オーヴァー・ベートーベン」や「ジョニー・B・グッド」の彼のリフを真似したことでしょう。
かつてのスター達も憧れたロックンロールの代名詞であり、80歳を超えてなお現役のスター、チャック・ベリーを特集します!
経歴
チャック・ベリーは1926年10月18日アメリカのミズーリ州セントルイスで生まれました。
6人兄弟の3番目で、本名はチャールズ・エドワード・アンダーソン・ベリー。
幼少時から音楽に興味があり、聖歌隊にも参加していました。
人前での演奏は高校時代からです。
1953年、ジョニー・ジョンソン率いるサー・ジョン・トリオにギタリストとして加入。
1955年、チェス・レコードと契約し、シングル「メイベリーン」でデビュー。全米5位を記録しています。
このとき、彼独特のギターの演奏法と、演奏しながら腰を曲げて歩く「ダックウォーク」も話題になりました。
1956年にはシングル「ロール・オーバー・ベートーヴェン」、さらに1957年には初アルバムの『アフター・スクールセッション』を発表。
翌年もアルバム、シングルと立て続けに発表し、ヒットを記録しています。
ところが1959年12月、公演旅行の後に14歳のウェイトレスを連れまわして売春を強要したという容疑がかかり、マン法違反の罪で逮捕されました。
この法律はチャック・ベリーのようなアーティストを狙う法律と言われることもり、さらに逮捕と判決には黒人差別も影響しているといわれています。
この頃はロック界にとっても暗黒の時代で、チャック・ベリーのみならず、エルヴィスの徴兵やリトル・リチャードの引退、バディ・ホリーの事故死など不幸な出来事が相次ぎました。
1963年に釈放されましたが、ベリー自身はこの3年間の刑務所生活をものともせず、デビュー以来10年間で30枚以上のシングルを発表しています。
もちろん全てがヒットというわけではありませんが、1964年にはビートルズなどの人気バンドがベリーの曲をカバーするなど、次の10年間にはチャック・ベリー人気は再上昇しました。
1981年には、初の来日コンサートも行っています。
1986年、ロックの殿堂入り。
2000年、ケネディ・センター名誉賞受賞。
楽器とプレイスタイル
The Best of Chuck Berry
楽器
長らくギブソンのES-335シリーズのセミアコースティック・ギターを愛用していました。
他にES-345、ES-355なども演奏しています。
プレイスタイル
ロックンロールのスタンダード・ナンバーとなった「ジョニー・B・グッド」を実際に聞いてみるのがオススメ。
ブルースとカントリーを融合したスタイルは、肌の色や出身地の違いにかかわらず多くの人々を虜にする斬新なものでした。
代表作品
ベスト・オブ・チャック・ベリー(1984年)
「ロックンロールの神様」を代表曲を網羅する、チャック・ベリーのベスト盤。
「ロック」のファンなら必聴です。