B.B.King(B.B.キング)まとめ!経歴、楽器・プレイスタイルなど
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B.B.キングという名前は、ギターやブルースに興味がない人でも聞いたことがあるのでは?
1950年代からブルースギタリストとして、歌手、また作曲家としても活躍しました。
2015年5月に亡くなりましたが、ブルース・アーティストとして初めてテレビやラスベガスといったショービジネス界に進出、また世界中を訪れてはブルースを広めた、アメリカブルース界の巨匠です。
びしっと決めたタキシードが印象的なアーティスト、B.B.キングについてご紹介します。
この記事の目次
経歴
B.B.キング(B.B.King、本名Riley B.King)は1925年9月16日、アメリカのミシシッピ州イッタベーナで生まれました。
幼少のころは貧しく、彼自身もコットンプランテーションの小作人として働いていました。
12歳頃に教会で初めてギターを手にし、1943年、18歳でテネシー州メンフィスに移り住んでからはいとこのブッカ・ホワイトに習い、腕を磨きます。
メンフィスではラジオDJとして働きました。
はじめは当時番組のスポンサーだった飲料名からとって「The Pepticon Boy」と名乗っていましたが、次に「Beale Street Blues Boy」となりました。これを縮めて最終的に「B.B.」となり、B.B.kingと落ち着きました。
このラジオDJとしての経験は後にライブでのトークに生かされています。
1949年ころ、街で小遣い目当てにギターを手にブルースを歌い始めると、ゴスペルを歌うよりも稼げることに気づきました。
4曲を吹き込んで、ナッシュビルの「ブレット・レコード」からデビュー。
1950年、ロサンゼルスのモダン/RPMと契約。
1951年末にシングル「3 O’clock Blues」がR&Bチャート1位を獲得、一躍スターとなったことをきっかけに、以降50年に渡り多くのヒット曲を生み出し、また数え切れないほどのアーティストに影響を与える存在となりました。
B. B. King – The Thrill Is Gone (Live at Montreux 1993)
1964年、「Rock Me Baby」を発表。この曲は後に多くのアーティストにとってスタンダード・ナンバーとなります。
1969年、ロイ・ホーキンス原曲の「Thrill Is Gone」をリメイク、翌年グラミー賞を受賞。
1980年代以降はアルバムリリースが減り、テレビやライブへの出演が多くなりました。
ライブは年間300回を超える年もあったそうです。
1987年、ロックの殿堂入り。
1988年、U2とシングル「When Love Comes To Town」をリリース。
1991年、National Heritage Fellowship(米国立芸術基金(NEA)が選定する、日本の人間国宝に相当)に選出。
1993年、ブルース・ミュージシャンを多数ゲストに迎え、アルバム『Blues Summit』を発表し、グラミー賞を受賞。
1997年、ヴァン・モリソン、ドクター・ジョン、ローリング・ストーンズ、ウィリー・ネルソン等、B.B.キングを慕うアーティストが参加し、アルバム『Deuces Wild』を制作。
2000年、エリック・クラプトンとアルバム『Riding With the King』を制作。
クラプトンとは映画『ブルース・ブラザース2000』(1998年公開)で共演もしています。
2015年5月1日、在宅介護を受けていることを明かす。5月14日死去。
享年89歳。
楽器とプレイスタイル
楽器
B.B. King – Sweet Little Angel (Live)
自身のギターに「ルシール」という名前を付けていました。
最初の「ルシール」は盗まれてしまい、次にどの楽器に名付けたかはわかりません。
数々の楽器を使用する中で、1958年に登場したギブソン・ES-335やES-345、ES-355を使い始めます。
特にバリトンスイッチが気に入ったES-355は長い間ステージでも演奏していました。
後のB.B.キングのアーティストモデル「ルシール」はこれを忠実に再現したものです。
愛用のルシールにはES-335に似つつもいくつか違った特徴があります。
例えば、ES-335がボディをメイプル、ネックがマホガニー、フレットボードがローズウッドと部材を組み合わせているのに対し、ボディの材質はボディ・ネックともメイプルで統一、またフレットボードはエボニーを使っています。
組み合わせによってウォームな音質のES-335に比べて、メイプルらしいキンキンと鳴る、高音が強調された音を出します。
ピックアップも、490T & 490R というモデルをマウント。
(ES-335のピックアップは’57 Classic Humbacking、別名 P.A.F – Pattent Applied For)
やや中音域が強調されるため、全体として骨太でアタックと張りがあるB.B.キングの声に似たサウンドです。
ところで、愛用のルシールにはES-335に本体に本来空いている空洞「Fホール」がありません。
これは、ライブ中にハウリングを発生させないためのアイディアです。
プレイスタイル
B.B. King – The Thrill Is Gone ft. Tracy Chapman
初期のプレイにはTボーン・ウォーカーの影響が出ていますが、キャリアを積むうちに独自のプレイスタイルを完成させていきました。
ロングトーンからスッと絞り込むように出される独特のビブラートやチョーキングテクニックが特徴で、「スクイーズ・チョーキング」と呼ばれます。
埃っぽさとは逆のタキシード姿でのパフォーマンスが有名ですが、音楽においても6/8拍子主体の典型的な泥臭さのあるブルースだけではなく、洗練された構成の「Thrill is gone」のような曲も数多く作曲しました。
ゴスペルシンガーのような歌声は幼少時にゴスペルを歌っていた経験によりますが、この歌声が他のブルース・ミュージシャンとの大きな違といえます。
ところで、彼は歌いながらギターを弾くことがありません。
本人によれば「なんともバカな手をもって生まれてしまった」とのこと、歌いながら演奏することは苦手だったようです。
高度なギター・テクニックは売りにせず、またポップ化は目指さずに一ジャンルとして確立するなど、とにかく50年代のブルースだけをデビュー以来謙虚に淡々と演奏し続けました。
変わらない彼の音楽は、音楽界の変化の中で高い評価を得るまでになりました。
代表作品
Live at the Regal(1965年)
ブルース・ライブ・アルバムの最高傑作です。
流れるように美しいリードギターもさることながら、迫力のボーカルは圧巻。
手始めに何を聞こうか迷っている人、ブルース初心者にもおすすめ。
Eric Clapton & B.B. King / Riding With The King(2000年)
B.B.キングを敬愛するエリック・クラプトンとの初のコレボレーションアルバムです。
ロック・ファンにとっても注目の一枚。