【前編】クラシックギターとは?楽器の特徴、歴史、代表曲、著名ギタリストまでザックリ解説します
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「クラシックギター」と聞いてどんなイメージをお持ちでしょうか?
クラシックという名前が付いているので、クラシックを弾くギター?と連想する方もいると思いますし、アコギとの違いがいまいち分からないという方もいると思います。
そこで今回はクラシックギターの楽器の特徴、歴史、代表的な曲、著名なギタリスト等、初心者の方にも分かりやすくザックリと解説します。
※記事が長くなるので、前編・後編に分けてお届けします。今回は前編です。
楽器の特徴
クラシックギターで一番特徴的なことは弦です。エレキギターとアコギはスチールの弦ですが、クラシックギターはナイロン製の弦が張ってあります。ナイロン弦の音は、甘く優しい音色です。
それとネックにも特徴があります。エレキギター・アコギと比較すると、かなり幅広ネック。ネックも厚みがあります。
奏法の特徴
クラシックギターは指で演奏します。右手の爪を僅かに伸ばして、弦をはじいて音を出します。
後述するソルは、爪を使わない「指頭奏法」だったと言われています。しかし現代では、爪を使った弾き方が主流と言えます。
弾く時はイスに座って、足台を使い、ギターのくぼみを左太ももの上に乗せて演奏します。
そしてピアノと同じく基本的には独奏、一人で演奏します。
クラシックギターの起源・歴史
ギターの起源は古代エジプト説や古代ギリシャ説など諸説あります。
ギターの原型となる楽器には、キタラ、ネッフェル、オード、ビウエラ、リュート、バロックギターなど各時代により多岐に渡ります。
ギリシャ神話などにも出てくる「キタラ」
画像出典:http://www.musical.jp/harp/harp-afs/L1.htm
現在のギターに似た形の「ビウエラ」は複弦楽器
画像出典:http://seiko24.blog.so-net.ne.jp/2008-01-31-1
オランダの著名画家フェルメールの「リュートを調弦する女」
17世紀のギター「バロックギター」
画像出典:http://shinop.exblog.jp/3653099
ギターの黄金時代を支えた作曲家たち
長い歴史のあるギター。モーツァルトやハイドン等がいた古典時代に入ると、ギターは黄金時代を迎えます。現代ギタリストにとっても重要なギター作曲家たちが現れます。
フェルナンド・ソル(Fernando Sor 1778年 – 1839年)
スペインの作曲家・ギター奏者のフェルナンド・ソルは、古典派様式を忠実に引き継いだ曲を数多く作曲しました。代表曲は、グランソロ、モーツァルトの魔笛の主題による変奏曲など。
ソル作曲「グランソロ」(演奏:ウィリアム・カネンガイザー)
マウロ・ジュリアーニ(Mauro Giuliani 1781年 – 1829年)
イタリアの作曲家・ギター奏者、マウロ・ジュリアーニ。ギター協奏曲を含め、ヘンデルの主題による変奏曲、大序曲など数多くの優れた曲を残しています。
当時すでに耳が聞こえなくなっていた楽聖ベートーヴェンが、親交のあったジュリアーニのコンサートに足を運んだという逸話もあります。
ジュリアーニ作曲「ギター協奏曲第1番 イ長調 Op.30より第3楽章」(演奏:パク・キュヒ)
フェルディナンド・カルリ(Ferdinando Carulli 1770年 – 1841年)
イタリアの作曲家・ギター奏者カルリは、クラシックギターのために400曲以上を作曲しました。ギター協奏曲から小品まで数多くの曲があります。
カルリ作曲「対話風小二重奏曲Op.34-2 ラルゴとロンドよりロンド」(演奏:ジョン・ウィリアムズ、ジュリアン・ブリーム)
ディオニシオ・アグアド(Dionisio Aguado, 1784年 – 1849年)
スペインの作曲家・ギター奏者アグアドは、特に教育的価値の高い作品を数多く残しました。
同じくスペインのギター作曲家ソルとも親交があり、お互い切磋琢磨し合い芸術を磨き合ったと言われています。
アグアド作曲「序奏とロンド Op. 2 No. 2」(演奏:ジュリアン・ブリーム)
マッテオ・カルカッシ(Matteo Carcassi 1792年 – 1853年)
イタリアの作曲家・ギター奏者カルカッシ。カルカッシが残した教則本は、ピアノにおけるバイエルのような存在として、多くの初級者が学んでいます。
カルカッシ作曲「エチュード1番 作品60」(演奏:益田正洋)
ナポレオン・コスト(Napoléon Coste 1805年 – 1883年)
フランスの作曲家・ギター奏者コストは、前述したソルの弟子でもあります。コストも優れた作品を多く残したギター作曲家です。
コスト作曲「ファンタジードラマティック」(演奏:Thu Le)
まとめ
今回はギターの起源から歴史、そしてギターの黄金時代を支えた18世紀〜19世紀の作曲家たちをご紹介しました。
非常に長い記事になってしまいますので、前編・後編に分けてお届けします。
次回はいよいよ、ギターの転換期となるギターを開発した「アントニオ・デ・トーレス」や、20世紀のギター作曲家やギタリストたちをご紹介します。
後編は以下リンクから。